堀内徹夫

2017年予算議会

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道路陥没事故で市の監督責任を問う、青果市場跡地利用は住民の声反映を

福岡市の条例予算特別委員会総会で、ひえじま俊和市議は総括質疑にたち、地下鉄工事にともなう道路陥没事故での市の監督責任、青果市場跡地利用での住民要求の反映などについてただしました。

博多駅前の地下鉄工事では、工事業者(大成建設JV)は掘削中のトンネルを支える鋼材に計測器をつけ、岩盤からの圧力を測っていました。事故が起きる前日(2016年11月7日)から数値が短時間の間に急激に変化し、翌日(8日)の午前5時15分の道路陥没につながりました。

質疑の中で、ナトム工法では計測が「特に重要」であることを市自身も認めましたが、実際には、大成建設JVによる計測値の確認は1日に2回だけ、市への報告は月報(月ごとの報告)でしかなく、実際に市が数値を把握したのは事故後だったことを示し、計測を重視して市が厳しく監督する体制にはなっていなかったことがひえじま市議の質問で明らかになりました。

交通事業管理者は、「変状発生時には速やかな協議を行うよう求めていた」と言い訳しました。

ひえじま市議は、計測器が異常値を示し、前日の午後7時半にJVがその異常値を「確認した」としている後でも、JVがふだんとほとんど変わらない様子で掘削工事を続けていた事実を指摘。「異常値を知っていればこんな光景はありえない。JVは『確認した』というが、実際には計測値を誰も確認していなかったのではないか」とただすと、市側は「値は基準を超えていたがJVが総合的に判断して交通局には報告しなかった」と答弁。「変状発生時の速やかな協議」がまったく機能しておらず、それを市が放置していたことを告発しました。

ひえじま市議は、「安く・早く」と煽ってきた高島市長の責任は免れないと追及しました。市長は「陥没で市民生活に大きな影響を与えたことは重く受け止める」としましたが、具体的な監督責任については言及しませんでした。

陥没事故の影響による被害企業・業者などの補償が遅れている問題については、市が「本件事故と相当因果関係があるもの」「損害額を計算するための証票がない場合は賠償を行わない」などとする基準をつくっていることが判明。

ひえじま市議は、聞き取りをした飲食店では「大型冷蔵庫の食材は全部捨ててしまい、証明するものがない」と泣き寝入りしている事実を突きつけ、「賠償要件を実態に応じて緩和すべき」「1日も早く救済を」と求めました。

青果市場跡地(博多区)のまちづくりについては、地元3校区などが1192通のアンケートやワークショップなどを行い「緑豊かなゆとりある空間」「地域住民も利用できる公共施設」などを望んでいることが質問で明らかに。

ところが、有識者などをまじえた「まちづくり構想委員会」において「MICE」「クルーズ観光」「ホテル」などが持ち出され、事務局の資料ではオランダや東京の大規模な商業施設が例示されていました。

さらに、開発のアイデアを市が公募しており、ディベロッパーなどから8件中7件まで大型商業施設やホテルなどの案がズラリ。ひえじま市議がパネルで応募案の図を示し、「まるで前方後円墳のような巨大商業施設だ」と指摘すると議場がどよめきました。ひえじま市議は、住民から「どこにでもあるようなショッピングセンターや商業施設はいらない」という声が上がっていることを紹介し、民間公募の案が住民の願いとかけ離れたものになっていると批判。市が誘導しているのではないかとただしました。

また、住民が望んでいる公共施設についても、こども未来局がいったん跡地での保育園用地の確保を問い合わせたのに、取り下げてしまった問題を追及しました。同局長は周辺で保育所整備が進んでいるために取り下げたかのようにごまかしましたが、この地域では100人以上も入れない子どもがいるとのひえじま市議の反論にはまともに答弁できず、大企業のもうけのための「一体開発」のじゃまになるため取り下げられた経緯が浮かび上がりました。

ひえじま市議は、地元の声を紹介して「民間に売りわたさず、市の責任で住民要望実現を」と迫りましたが、市長は「新たな機能導入が期待されている」「民間の創意工夫や幅広い意見を取り入れる」などとして、商業施設中心の開発をにじませた答弁を行いました。

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